商品説明
本EAのロジックをごく簡単に説明させていただきます。約定したオーダーに対し順当に相場が動けばそのまま利益を確定させ、逆行すれば相場が戻るまで待ち、戻ってきたところで利益が出ればそこで決済する、というものです。ご家庭の主婦や個人投資家の方が機関投資家などのプロに対して持つ決定的な優位性を活かしたロジックといえます。つまり、プロトレーダーは往々にして含み損を抱えていても一定の期間内に決済をしなくてはならない縛りがあり、少ない利益であっても短期間でどんどん利益確定させていく必要があります。これに対して個人投資家は、含み損を抱えている状態で決済せずに我慢してもいい、という自由裁量を持っているからです。
市場予測をしないシステムなので当初安全性は確保できましたが、含み損を抱えた状態が長期間にわたるとその間は何もできないという効率性の問題と、複数ポジションを保有した場合のブレイクイーブンポイント(損益分岐点)の計算、そこからどのように利益を上げていくかという収益性の問題に直面しました。効率性の面では、当初作った買い専用のシステムに加え、売り専用のシステムを用意すること、ドルコスト平均法のコンセプトを導入することで、ブレイクイーブンポイントを直近の価格へ近付けることができましたので、当初のシステムよりも早く効率的に決済できるようになりました。収益性の問題に関しては、ブレイクイーブンポイントを自動で計算できるようにロジックを手打ちから配列処理に一新し、パラメータ設定に柔軟に対応できるように変更しました。さらにトレイリングストップの機能を導入しました。この機能は珍しくはなくなりましたが、このシステムでは単一通貨ペアで複数のポジションを持つケースが多く発生するため、そのすべての合計損益がプラスに転じた時点をトレイリングストップのスタート時点に設定することで、すべてのポジションの同時トレイルを可能にしました。これはマルチトレイリングストップとも呼ぶべき機能で、他にはあまり見られない本EAの大きな特徴となっています。
株式や投資信託の投資手法の一つとしてドルコスト平均法という戦略をご存知の方も多いと思います。それにヒントを得て、約定したポジションが順当に利益を重ねていけばそのまま決済し、相場が逆行した際には予め決めた価格差に達した時点でポジションを追加して売買平均額を実際の相場に近づけ、相場が戻ったときにまとめて決済できれば安全かつ収益性の高いEAが作れる、と直感したのがきっかけです。
このような手法は「ナンピン」と呼ばれ通常は禁じ手とされています。確かに場当たり的なナンピンはロット数がかさみ、トレンドとも逆行してしまうためすぐに口座が吹き飛んでしまいます。しかし、予め想定した逆行幅でも耐えられるように、ナンピンを入れる価格差やロット数を計画的に決めておけば安全なシステムになるはずだと予測しました。この予測は当たり、安定的に収益を重ねることができましたが、いったん相場が逆行すると、含み損を抱えたポジションを長期保有しなければならないことに気づきました。確かに、毎月末の強制決済の必要性がない個人投資家は、含み損を抱えたポジションを機関投資家よりも長く保有できる強みを活かせます。しかし、個人投資家の中にもより短期間で逐次決済をしていきたいという需要があるものと考え、海外のFX開発者フォーラムで得た知見を応用し、安全性という強みを生かしつつ効率面での弱点を補うことに成功しました。
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